時代錯誤で構わない たかが昭和 されど昭和

昭和のアニメ アルプスの少女ハイジ

ドロドロした汚い大人の世界とは無縁のアルプスの少女ハイジ

キャラクターの中で一番好きだったのはもちろん「ハイジ」
次いで「ヨーゼフ」「ユキちゃん」「ペーター」「クララ」
結局全員好きなのだけれど、尊敬するキャラがアルムおんじこと「おじいさん」
「クララのおばあさま」そして「クララのお医者さま」

アルプスの少女ハイジ アルムおんじ

おじいさんは頑固で偏屈で人間嫌い…と村人から疎まれている。
誰よりも愛情があって思慮深いのに。

ハイジ、ペーター、クララに対して分け隔ての無い愛情があり
子供を一人の人間として接し信じて任せる一方で常に見守り
イザという時は手を差し伸べる懐の深さがある。

おじいさんの懐の深さを感じられるシーンはたくさんあるけれど
クララがアルムの山へやって来てしばらく経った頃、
牛に迫られた恐怖から夢中で立ち上がった事をきっかけに
早く歩けるようになってほしいという周囲の思いが重荷になって悩むクララを
温かく慰めてくれたのはおじいさん。おじいさんの存在がなかったら
クララは「歩きたいのに歩けない」というジレンマと
周囲の重圧に耐えられなかったに違いない。

昭和の声優はここがすごい!

おじいさんの声を担当された宮内幸平さんは
一言一句に心の温かさがにじみ出る本当に素晴らしい声優さんである。
ハイジの杉山佳寿子さんも然り。
昭和のアニメは声を聞けばすぐにキャラクターが頭に浮かび
キャラクターを見れば声優さんが誰かがわかるほど
いずれの声優さんも圧倒的存在感を放っておられた。

宝塚には欠かせないベルサイユのばらで挙げるなら
神々しく気品にあふれた神秘的な声がはまり役だったオスカル(田島令子さん)

田島さんはただ声が良いだけはない。実に高貴な品が漂う。
容姿端麗なオスカルには田島さん以外での声は考えられない。

アントワネット(上田みゆきさん) アンドレ(志垣太郎さん) アラン(山田俊司さん)
ジャンヌ(松金よね子さん)然り。すべての配役が完璧だった。
松金さんもアンパンマンの戸田恵子さんも一人で複数の役をこなされ
魔女っ子メグちゃんや一休さんの弥生さんの吉田理保子さんも
ロザリーの他に全く違った声で複数演じていらっしゃる。

ほとんどの声優さんはキャラクターごとに声を変えて見事に何役もこなす。
アランの山田俊司さんは有名どころでちびまる子ちゃんのナレーションをはじめ
一休さんの将軍様とさよちゃんのおじいちゃん、その他複数の役を演じ分けておられる。

1989年に放送された笑ゥせぇるすまんの喪黒福造の大平透さんが
科学忍者隊ガッチャマンの南部博士だという事は誰もがご存じのはず。
あらいぐまラスカルが初代鬼太郎の野沢雅子さんである事も。

宇宙戦艦ヤマトの古代進、初代タイガーマスク、キャンディキャンディの
テリュースがいずれも富山敬さんである事も。

現在も多方面で精力的に活躍しておられる山寺宏一さん。
「七色の声を持つ男」といわれる大変な努力家である。

「これも山寺さん?」と驚く事が頻繁にある。
あまりにも出せる声が多岐にわたる為、山寺さんといえばこのキャラ!という
キャラクターが定着しないのは残念な部分ではある。

とはいえ山寺さんのような声優さんは後にも先にも現れないだろうと思う。

声優は声優にあらず

近頃は視聴者の心を揺さぶり魂を震わせてくれるような声優さんがいない。
自分の心が狭いのか今の声優さんの声はみな同じに聞こえてしまう。
確かに無難に仕事は出来る。けれど全く魅力がない。
映像に合わせて抑揚のない気取った声が無駄に垂れ流されている。
有名人が時々ナレーションや声優のまねごとをするけれど聞くに堪えない。
それと同じで個性がない、声にオーラが無い、迫力がない、深みが無い。
ただの声の垂れ流しである。

人は決して完成される事は無い。

わからない事は何でもネットで検索出来、すべてがネットで解決する現代にあっては
何でもわかったような錯覚に陥る。ネットはあくまでも情報を得るためのひとつの手段であってそれだけで人間が完成されるわけではない。

人は先輩に学び、自身の個性と魅力を磨き成長していく。

先輩など要らない、親は邪魔、自分こそが完成された人間なのだと思い上がるのであれば
初めから親も先生も要らない。鳥や爬虫類のように卵から生まれれば良いだけの話。
人間は人間の親から生まれ先輩に学び導かれて生きて死ぬまで勉強し学ぶ生き物である。
成功しているようにみえる人も実は成功などしていない。
成功したと錯覚し思い上がって自分に酔いしれているだけである。
人はみな学びを忘れたらそこで魂の成長が止まる。

思い上がった勘違い人間に何ら魅力があろうはず無し。

俳優も声優も同じ。

自分はこれで十分、完成された人間だと思い上がりつまらない作品を垂れ流す。
先に挙げた声優さんが魅力的なのは、決して驕り高ぶる事なく先輩に学び、
より良くする為、より魅力的になる為に現状に満足せず
常に自身を磨き学んでこられたからである。
今やマスゴミの影響で「老害」などと老人をゴミ扱いしている日本に於いては
若者や思い上がった中高年が「我こそは神なり」とでも言わんばかりに
薄っぺらな己の姿に酔いしれているのだから魅力のかけらもないのは当然ともいえる。

声優は声優であって声優ではない。れっきとした役者である。
昭和には優れた声優さんが目立ったのは事実だけれど昭和も令和も関係ない。
声を聞いただけで声優さんの名前や役柄が瞬時に出て来るような
カリスマ的存在感を放ってほしいものである。

宮内さんは一休さんの外監和尚でも実に温かい人間の心を演じていらっしゃる。
アルプスの少女ハイジも一休さんも学ぶ事が非常に多い。

たとえ時代は変わっても人としてあるべき姿は変わらない。
和尚様やおんじの言葉は今でも心の支えになっている。

アルプスの少女ハイジ クララのお医者様


ハイジとクララの運命を左右する重要人物。
お医者様の言葉と判断がハイジとクララの運命を左右している。

酷いホームシックにかかって夢遊病を患った時のお医者様に抱き上げられた
憔悴しきったハイジの姿は痛々しくてたまらない。

殺処分の危機に迫られるユキちゃんの回で流れるハイジが歌う「ユキとわたし」
おばあさまが居なくなって以降、山へ帰りたい感情を抑え
健気に耐えるハイジを見事に演じられた杉山さんの演技力に号泣してしまう。

自分の家に来たせいでハイジが病気になってしまったと
体面や体裁を気にするクララの父君ゼーゼマンさんをたしなめ
ハイジにとって一番良い方法はアルムの山へ帰る事なのだと
助言をして下さったのはお医者様。そして終盤。
アルムの山がクララを迎えられる場所かどうかを事前確認の為に山へ足を運ばれた際も
真っ先にハイジの安否を尋ね、元気になったハイジの姿を喜んでいらっしゃる。
最終回でアルムの山を訪れたゼーゼマンさんはクララにばかり気を取られていて
ハイジに対する配慮に欠けた描写が個人的には残念なところ。
お医者様は立場上ハイジに対して配慮するのは当然といえば当然なのだろうけど。
出演回数はさほどないもののお医者様の存在は欠かせない。

アルプスの少女ハイジ クララのおばあさま


一代でゼーゼマン家を大金持ちに築き上げたやり手の女性。
人格者でありながら決して驕る所が無い。お金持ちなのに浪費せず正しく消費する。
穏やかで人づきあいが上手。年齢を重ねても好奇心旺盛で若々しい。
ハイジにも優しくどこまでも心配りが出来る聡明で素敵な女性。
母方の曾祖母に雰囲気が似ていてハイジやクララ同様おばあさまが大好きだった。

最初はおじいさんとハイジを引き離したデーテおばさんが憎らしかったものだけど
無理やりにフランクフルトへ連れていかれたからこそクララと出会い
誰もが諦めていたクララが立って歩けるという奇跡が起こった。
デーテおばさんの強引さはハイジだけでなく周囲の人々までも幸福にした

ということなのだろう。

心が風邪をひいたら アルプスの少女ハイジ

薄汚れた大人の打算やいじめ、嫉妬や憎しみとは無縁のアルプスの少女ハイジ。

私は心が風邪をひきそうになった時必ずハイジを観る。
キャンディキャンディも双璧をなす存在ではあるけれど
シンデレラストーリーの要素が色濃く、愛する人との別れ、戦争、恩人の記憶喪失…
と観ているとつらくなってしまう。
また、年齢とともに自分も汚れた大人になってしまったのか
たまにキャンディの身勝手過ぎる行動が気になったり
いじわるなイライザや周囲の言い分の方が理解出来てしまったりと
好きなアニメではあるけれど心が風邪をひいた時の処方箋にはならない。

ハイジは何の身構えもなく素直に観る事が出来る。
常にデレ~っとして時々あくび。寝てばかりのグータラに見せていて
ここぞという時に騎士道を発揮する頼もしく心強いヨーゼフ、美しいアルムの山々
決して悪気はないのだけれどゼーゼマン家とクララを守る為に
杓子定規になってしまうある意味可哀そうなロッテンマイヤーさん、
若干風見鶏の気配が拭えないセバスチャン…

何よりも素晴らしいのはそれぞれの声優陣の高度な演技力

ハイジを観ていると体内が一気に浄化され心の淀みが一掃されるような気さえする。
というよりもOPを聴いただけで一掃される。
本当に素晴らしきかなアルプスの少女ハイジ。

原作との相違はあれどアニメ版のハイジは最高の教科書。
ハイジと出会えたことに心から感謝。
アルプスの少女ハイジよ永遠なれ。

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※記事内の画像は公式サイトから引用

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